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解き放たれたアレニウスの呪縛

温室効果の物理的な妥当性について

CO2による地球温暖化に懐疑的な人であっても、たいていの人は温室効果自体の説明については概ね認めているものと思う。しかし、つい最近、報告された「Gerhard Gerlich et al., 26 Jul(2007)」によると、これまでの温室効果に対する一般に流布されている認識を覆し、大幅に見直しを迫る内容が記されている。このレポートの主要な論点は次の六つである。

(a) there are no common physical laws between the warming phenomenon in glass houses and the fictitious atmospheric greenhouse effects
(b) there are no calculations to determine an average surface temperature of a planet
(c) the frequently mentioned difference of 33 degrees Celsius is a meaningless number calculated wrongly
(d) the formulas of cavity radiation are used inappropriately
(e) the assumption of a radiative balance is unphysical
(f) thermal conductivity and friction must not be set to zero, the atmospheric greenhouse conjecture is falsified



Falsification Of The Atmospheric CO2 Greenhouse Effects Within The Frame Of Physics, Gerhard Gerlich and Ralf D. Tscheuschner, arXiv:0707.1161v3 [physics.ao-ph](2007)


直訳:
(a) 温室の温暖化現象と架空の大気の温室効果の間に共通の物理法則はない。
(b) 惑星の平均表面温度を決定するための計算はない。
(c) 頻繁に言及される摂氏33度の違いは、誤って計算された無意味な数である。
(d) 空洞放射の式は不適切に使用されている。
(e) 放射バランスの仮定は非物理的である。
(f) 熱伝導率と摩擦をゼロに設定してはならない、その大気の温室の推測は偽りである。


この報告書はおそらく、これまでの懐疑的な論文とは一線を画すことになるだろう。問われているのは、温室効果に対する物理的な根拠であり、それがまったくの事実無根であると主張しているのだ。報告書は113ページにもわたるが、まずはそれを簡単に紹介したサイトを眺めて見るのもいいだろう。
Falsification Of The Atmospheric CO2 Greenhouse Effects | Atmoz

Global Warming at Odds With Science


私がネット上で見つけた大気化学のテキストにも温室効果のメカニズムに対して杜撰な説明が垣間見られた(大気化学の常識は光物理化学の非常識)。さらに、「Gerhard Gerlich et al.(2007)」によれば、ほとんどの気候学のテキストにおいて、熱力学の第二法則を無視した記述がなされていると主張している。

…… in which a planetary atmosphere acts as a heat pump driven by an environment that is radiatively interacting with but radiatively equilibrated to the atmospheric system.

According to the second law of thermodynamics such a planetary machine can never exist. Nevertheless, in almost all texts of global climatology and in a widespread secondary literature it is taken for granted that such mechanism is real and stands on a firm scientific foundation.




温室効果の説明にしばし用いられる地球のエネルギー収支の図も物理的に正しくないと主張している。

Diagrams of the type of Figure 23 are the cornerstones of "climatologic proofs" of the supposed Greenhouse effect in the atmosphere [142]. They are highly suggestive, because they bear some similarity to Kirchhoff rules of electrotechnics, in particular to the node rule describing the conservation of charge [158]. Unfortunately, in the literature on global climatology it is not explained, what the arrows in "radiation balance" diagrams mean physically. It is easily verifed that within the frame of physics they cannot mean anything.




温室効果ガスによる再放射過程についても、大幅な再考を促す必要があるようだ。

Furthermore, Al Gore confuses absorption/emission with reflection. Unfortunately, this is also done implicitly and explicitly in many climatologic papers, often by using the vaguely defined terms "re-emission", "re-radiation" and "backradiation".
さらに、アルゴアは吸収/放出を反射と混同します。残念なことに、多くの気候学の論文においても、漠然と定義された「再発光」、「再放射」、「後方放射」などの用語がしばし用いられ、それらは暗黙のうち、或いは明らかな形でなされいてます。



3. Is it physically correct to consider radiative heat transfer as the fundamental mechanism controlling the weather setting thermal conductivity and friction to zero?



For instance in many calculations climatologists perform calculations where idealized black surfaces e.g. representing a CO2 layer and the ground, respectively, radiate against each other.

In reality, we must consider a bulk problem, …… In this context an application of the formulas of cavity radiation is sheer nonsense.



Global climatologists claim that the Earth's natural greenhouse effect keeps the Earth 33 ℃ warmer than it would be without the trace gases in the atmosphere. 80 percent of this warming is attributed to water vapor and 20 percent to the 0.03 volume percent CO2.

If such an extreme effect existed, it would show up even in a laboratory experiment involving concentrated CO2 as a thermal conductivity anomaly. It would be manifest itself as a new kind of 'superinsulation' violating the conventional heat conduction equation. However, for CO2 such anomalous heat transport properties never have been observed.



6. Re-emission is not reflection and can in no way heat up the ground-level air against the actual heat flow without mechanical work.
再発光は反射ではない、そして、機械的な仕事なしに実際の熱の流れに逆らって地上空気を加熱することは決してできない。



7. The temperature rises in the climate model computations are made plausible by a perpetuum mobile of the second kind. This is possible by setting the thermal conductivity in the atmospheric models to zero, an unphysical assumption.
7. 第2種の永久機関は気候モデル計算における温度上昇をもっともらしくする。 これは「非物理的な」仮定として、大気モデルの熱伝導率をゼロに設定することによって可能となる。
It would be no longer a perpetuum mobile of the second kind, if the "average" fictitious radiation balance, which has no physical justification anyway, was given up.



9. Infrared absorption does not imply "backwarming". Rather it may lead to a drop of the temperature of the illuminated surface.



10. In radiation transport models with the assumption of local thermal equilibrium, it is assumed that the absorbed radiation is transformed into the thermal movement of all gas molecules. There is no increased selective re-emission of infrared radiation at the low temperatures of the Earth's atmosphere.




再放射については、次のサイトも参考になると思うので、ついでに紹介しておく。
How radiation is released - Joshua Halpern
On the Phenomenon of Atmospheric Backradiation, Heinz Thieme

Grave Discrepancies Between Theory and Experiment, Jack Barrett
Hug & Barrett versus IPCC, Heinz Hug and Jack Barrett


この報告書「Gerhard Gerlich et al.(2007)」はページ数も多く、まだほとんど目を通せていないが、これからの気候論争に大きな一石を投じたことになるのは間違いないだろう。日本でも議論が進むことを望む。日本の基礎研究は着実に衰退しつつあり、理科離れも進んでいると言われている。


基礎を怠れば、その上に立つのはガラスの城となる。昨今の耐震強度の偽装問題のように、日本の科学も基礎となる土台の脆弱性について早期に警告を発しておくべきではないだろうか。シミュレーションに予算を回したぶんのしわ寄せが日本の科学の水準の低下に少なからず影響を与え、さらに、シミュレーションに頼りすぎ、基礎研究を疎かにする風潮がこのまま続けば、それは科学の後退につながるのではないだろうか。根拠薄弱な説に基づいた温暖化騒動の偽善的な振る舞いを見ていると、そんな気がしてならない。

theme : 宇宙・科学・技術
genre : 学問・文化・芸術

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Woodの実験

温室効果そのものに疑問を呈する論文が紹介されている。温室の中の空気はなぜ周囲より暖かいのか?「greenhouse effect」(温室効果)の言葉の起源である実際の温室内における昇温は「(空気の)対流の抑制」が大きなウエイトをしめていることは明らかである。しかし一方で

comment

Secret

大気の熱収支

■大気温度の鉛直構造、特にどのような形式で大気全体に熱が配分されるのかについて、改めて考えなくてはならないようです。

■一連のTheorySurgeryさんの考察から、二酸化炭素地球温暖化仮説が主張する固定された大気に対する放射平衡モデルは全く物理学的な考察を欠いた熱分配モデルであると考えます。

■微細な熱分配の機構はさておき、巨視的には大気温度分布の複雑さは、温度や湿度によって容易に密度の変化する大気の安定性によって引き起こされているのであろうと考えます。その結果として、放射平衡モデルよりも古典的な大気密度から求めた等温位直線あるいは温度減率のほうが実体の温度分布をよく表すのであろうと考えます。

■まあ、気候の将来予測が可能か否かは別にして、気候モデルは密度・粘性など、流体の物性値が非定常に変化する流体(海洋・大気)モデルで近似することは妥当であろうと考えます。しかし、有効な流体モデルを構築するためには、太陽光を起源とする熱が気候システムの中でどのような機構で分配されているのかを明らかにしない限り、流体の物性値が定まらず、まともなモデルを構築することは不可能ですね。その意味で、その基本にある大気・海洋・地表の熱収支・分配機構を明確にする必要があるでしょう。

■ここでの議論とは少し離れますが、もう一つの重大な問題として現在拙HPで主要なテーマとして考えているのは、全地球的な広がりを持つ巨大な流体モデル(気候シミュレーションモデル)に対して、ニュートン力学に基づく流体の運動方程式を使用することの可否の問題です。慣性系ではない地球上において、質点の運動を再現するために付加される仮想力によって、流体の物性値を表現する状態方程式が影響を受け、現実とは異なる物性値を与える困難が生じるためです。

■更に、長期的な気候変動を取り扱うことになれば、生態系の変化による物理・化学的気候システムの変容も射程に入れなければならず、更に困難は増すばかりです。

■最後にお願いですが、私の英語の読解能力では、せっかく御紹介いただいた資料もまともに理解することが困難です(笑)。多くの人に紹介する意味でも、もしお時間が許せば、日本語要約を是非お願いしたいと思います。

熱が低温から高温に流れる

こんにちは、はれほれです。
近藤さんのお返事を読んでからもう一度ご指摘の図を見つめなおすと私も温度が高いほうから低いほうに流れている部分があるように感じており困惑していたところです。どこか理解が足りないところがあるのかと悩んでいましたが、TheorySurgeryさんご紹介の論文で納得しました。
近藤さん
>多くの人に紹介する意味でも、もしお時間が許せば、日本語要約を是非お願いしたいと思います。

とても全文読破は私の力では無理です。言語の壁のほかに知識のハードルも存在しています。(笑)ぜひここの管理人様にお願いします。(論文を紹介した)責任ということで。(笑)

おっしゃるようにこの論文は「温室効果理論」を根底からくつがえすことになるかもしれませんね。

平均気温の妥当性

こんにちは。エネルギー収支の図について、近藤さんやはれほれさんと議論していて、私は平均気温の妥当性について考えるようになりました。


各地の温度の平均をただ、とったものでいいのだろうかと。太陽定数の値を4で割ったりするうちに、球表面における面積あたりの重み付けみたいなものは必要ないのだろうかとか、平均気温から求まる地表放射の値の妥当性など、いろいろ考えましたが、それらを整理するまでには至りませんでした。


そこで、ネットで見つけたのが次のブログです。今回、紹介した文献はここで見つけました。
http://atmoz.org/blog/2007/07/10/falsification-of-the-atmospheric-co2-greenhouse-effects/


私も英語ができるわけではないので、上記のブログのコメント欄をエキサイトやヤフーの翻訳機能を使いながら読んでみると、なかなか参考になる議論をしているようだとなったのです。とくに、面白いなと思ったのが、次のコメントと文献からの引用です。


コメント:(Mac Lorry on August 1, 2007 )

「If the atmosphere is acting as a non-radiating heat sink, then it seems logical that introduction of so-called greenhouse gases would cause the heat sink to leak energy into space and cool the Earth rather than warm it. That would seem counter to the observed warming trend.」

「大気が無放射ヒートシンクの働きをしているならば、いわゆる温室効果ガスの導入は、地球を暖めるというよりも、むしろ、ヒートシンクが宇宙にエネルギーを漏らし、地球を冷却する原因になるだろうということは論理的だと思う。それは、観測された温暖化傾向と逆のようです。」


文献からの引用:(Lazar on August 9, 2007 )
「The second statement is falsified by referring to a counterexample known to every housewife: The water pot on the stove. Without water filled in, the bottom of the pot will soon become glowing red. Water is an excellent absorber of infrared radiation. However, with water filled in, the bottom of the pot will be substantially colder.」

「2番目の声明は、どの主婦にも知られている反例に言及することによって虚偽であることが立証されます。:ストーブ上の水ポット。水を満たさないと、ポットの底は、すぐに鮮やかな赤になります。水は赤外線の優れた吸収装置です。しかし、水を満たしたポットの底は、実際にも、より冷たくなります。」


これを地表と大気に例えるなら、大気は再放射で地表を暖めるというよりも、まずはヒートシンクとして地表の熱を奪い大気を温める。それから、夜になると、熱浴としての保温効果もあるということだと思います。


平均気温についてですが、文献では66ページのTable 13に、気温の和をとり平均したものと、その気温をシュテファンボルツマン則によってエネルギーに換算してから和をとり、四乗根でまた気温に戻したものでは、値が異なることが示されています。


私は再放射に関係のあるところだけしか、ほとんど取り上げませんでしたが、この文献は気候モデルに対する痛烈な批判も述べています。この文献では、熱伝導過程をまったく考慮していない放射平衡モデルを第二種永久機関だと主張しています。


おそらく、近藤さんのもつモデルに対する問題意識と重なる部分がかなり含まれていると思いますが、この文献を読みこなすには、私の力では役不足です。私ができるところは、光物理化学に関するところだけです。


この分量とレベルをフォローするのは、さすがに、難しそうです。少しずつ拾い読みしていく感じで、後は、はれほれさんの目線からの文献の書評なり、感想みたいなものをブログなどで紹介していただけると、私も理解の助けになると思います。この文献は、さすがドイツ人ですよ(笑)。あっぱれです。
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Author:TheorySurgery
社会科学と疑似科学の際どい境界線を探りながら、文系と理系の学問の乖離やらを考えています。分光学を視点として温暖化懐疑論も展開してます。

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