スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

疑似科学と相対主義

疑似科学とニセ科学
「ニセ科学入門」というホームページでは、ニセ科学が受け入れられる理由として「科学らしさ」をあげている。詐欺的なニセ科学商法においては、検証が不十分なものに「科学的」と名づけるだけで、あたかも、「科学的に検証済み」かのようなお墨付けを与えてインチキ商売を行っている。


これと同じことが社会科学の分野においても当てはまることが多い。社会「科学」とあるが、果たしてどこまで科学的かというと相当な疑問が生じるだろう。特に、社会学などの分野においては、憶測としか取れるような、疑似科学的な言説が頻繁に飛び交っているのをしばし見かける。怪しい言説をもとに国や生徒からお金を騙し取るのだから、ニセ科学と五十歩百歩だろう。


心理学は脳科学の協力もあり、だいぶ科学らしさを取り戻してきてはいる。そして、今ではフロイトの研究のほとんどがインチキであることが分かっているが、当時フロイトは自らの思想を科学的世界観とさえ呼んでいた。マルクスもこれまでの社会主義を空想的社会主義と呼び、自らの社会主義を科学的社会主義と呼び峻別した。その結果、マルクス主義は「科学的な」お墨付けを受けたイデオロギーとして世界中を席巻した。


『ニセ科学は、信じたいと願っていることを提示してくれる。一部の人にとっては「信じたい」と「信じる」がほぼイコールなのだろう。それは一種のニューエイジ思想だが、そこから市民運動とニセ科学の結びつきが生じる。


市民運動家には、原発の悪い点、大企業の悪い点、大規模開発の悪い点、そういうものを提示してくれる説は信じて、そうでない説は信じないという傾向がどうしても見られるのだが、イデオロギーに合う説だけを受け入れるなら冒頭にも書いたようにルイセンコ事件の縮小再生産版みたいなものである。』

「ニセ科学」入門より一部抜粋)

more...

スポンサーサイト

theme : 疑似科学
genre : 学問・文化・芸術

虚構の思想の知識人・中沢新一

相対主義によりフィクション化した思想

テレビ・ドラマの最後には、次のようなお馴染みのテロップが表示される。
「この番組はフィクションです。登場する団体、人物等は架空のものであり、実在のものとは関係ありません。 」


作家のジャンルには、ノンフィクション作家というものがある。一方、哲学や思想の世界では、だいぶフィクション化(小説化)が進んでいたようだ。例えば、浅田彰は、オウム事件に関連して、中沢新一を擁護するために、次のように発言している。

『蓮實重彦が、『チベットのモーツァルト』は小説なんだから実証性や論理的一貫性を求めるのは間違っている、と言ったことがあるけれど、僕もそう思います』




そんなポストモダンな思想家の中沢新一に対して、宮崎哲弥はこう評している。

『中沢はポストモダニズムの人らしく、全ての言説は表層の戯れに過ぎないと捉える。この世には、善と悪の、真と偽の本質的区別はない。あるいは仮にそうした分別があっても、二者の「中間」の領野にあって、ユーモアを湛え、遊び笑うことこそが知の「倫理的な」あり様であると、そう考えている。


だから、中沢の書く学問的厳密さや堅苦しい道徳性など薬にしたくともなく、実証性も倫理一貫性もいらないわけである。こんなものは、際限なきエゴイズムの発言を許すだけの倫理である。』『事実関係の真偽や道徳的善悪や倫理整合性の有無は眼中に入れない』宮崎哲弥(『宝島30』 その後のオウム真理教)




次の『諸君!』紙上での浅田と中沢のやり取りは、彼らの言論の軽さや無責任体質といったものよく表している。

『浅田 中沢さんでさえ、この現実と違う世界をエキゾチックに描き出して若者たちを誘惑したとは思わない。一見そのように読める部分でも、それは本当はユーモアをもって書かれていて、『よくこんなこと言うぜ』と言って笑いながら読めるようになっている(笑)。そんなこともわからないやつは、単なる馬鹿でしょう。(中略)

中沢 笑いのために書かれた本が生真面目によって誤読されてしまう不幸はドンキホーテの昔から、防ぎようのないことです』
(『諸君!』八月号対談「オウムとは何だったのか」)




小浜逸郎は、中沢新一に対して、次のような意味のことを述べている。
『中沢新一の思想は、「身体の変容によって、もう先の見えたこの近代的な現実システムを超越して、もうひとつの現実に飛翔しなさい。」というものだ。
「主体と対象の超えがたい距離によって区画づけられ、言語によってくまなく支配されたこのソリッドな世界だけが世界なのではない。そのような区別や意味が生起しはじめる起源の不定形な世界に人はたちもどり感応することができるのだ」と。


「言語」を超え、「身体」を媒介として「身体」を「浄土」の肉体と合一させることを目指す思想が単なるレトリックではなく、「身体的」たろうとするならば?ヨガ、修行、薬物、(科学技術の名を借りた)マジック…。ほんとうにオウムの世界まであと一歩だ。それらは日常性を回避するロマンシズムであり、生活や日常倫理と地続きの問題への配慮をそっくり欠落させてしまう。』(『宝島30』 その後のオウム真理教)



中沢・島田批判 オウムに関する発言をめぐって

中沢新一「レーニン礼賛」の驚くべき虚構

more...

theme : 擬似科学
genre : 学問・文化・芸術

イデオロギーにより歪められた科学

『イデオロギーというのは要するに絶対正義だから、誰が一番「真理」に近いことを言っているかという権力争いが起きる。結果は分裂、悪くすれば内ゲバになる。イデオロギーとは、決して人間解放のための思想ではなく、政治、宗教に続いて人類が創り出した、第3の権力ゲームに過ぎない。』(哲学と科学より引用)


ルイセンコ学説

1934年、ソ連の農学者ルイセンコは、環境の操作により、植物の遺伝性を後天的に変化させうることを発表した。このルイセンコの学説は、スターリン政権下で「マルクス・レーニン主義の弁証法的唯物論を証明するものだ」とされ、メンデルの遺伝学はブルジョア理論として否定された。


ルイセンコは低温処理によって、春まき小麦が秋まきに、秋まき小麦が春まきに変わることを発見したとされている。ソルジェニーツィンは『収容所群島』の中でルイセンコの農政上の失敗について次のように述べている。


「1934年、プスコフの農業技師たちは雪の上に麻の種子をまいた。ルイセンコの命じたとおり正確にやったのだ。種子は水分を吸収してふくれ、カビが生えだし、すべて駄目になってしまった。広い耕地が一年間も空地のままにおかれた。ルイセンコは雪が富農だと非難することも、自分が馬鹿だとも言うわけにもいかなかった。彼は農業技師たちが富農で、彼の技術を歪曲したと非難した。こうして農業技師たちはシベリア行きとなった」


ルイセンコの学説は、環境因子が形質の変化を引き起こし、その獲得形質が遺伝するというものだ。これと類似した主張はフェミニストによってもなされている。例えば、小倉千加子(『セックス神話解体新書』)や上野千鶴子(「性差の社会学」)は、ジョン・マネーの説を例に挙げ「性別などというものは事後的に変えられる」と主張している。


ジョン・マネーの学説

性科学者で心理学者でもあるジョン・マネーは、割礼中の事故によりペニスが焼ききられた幼子に性転換手術を行った。アメリカではつい最近まで、衛生目的として割礼が頻繁に行われてきたようだ。この幼子は双子の兄弟だったために、比較対象をもった実験例として好都合でもあったのだ。


この性転換手術を受けた男の子はブレンダと名づけられ、女児として育てられた。マネーはこの性転換手術を成功例として、1975年に学術誌に報告し、世間の注目を集めた。マネーは「性別を自己認識する要因は先天性(遺伝子)ではなく、後天性である」という自説の証明のために人体実験を行い、見事、名声を勝ち得たかに見えた。


ところがマネーの結論に懐疑的なダイアモンドは、マネーの論文に登場する匿名のこの患者を独自に追跡調査し、ブレンダが14歳の時に自分の過去について真実を知り、その翌年以来デイヴィッドという男性として生活していたことを解明、1997年に医学誌で発表する。


そしてそのことを報道で知ったジョン・コラピントは、デイヴィッドにインタビューし、2000年に「ブレンダと呼ばれた少年」(As Nature Made Him)を出版した。このコランピトの本により、ようやくマネーによる実験の失敗とその隠蔽が世間の明るみに出されることになった。
Amazon.co.jp: ブレンダと呼ばれた少年

嘘から始まったジェンダーフリー



マーガレット・ミードの学説

性差環境起因説は、文化人類学の分野にも存在する。文化人類学者のマーガレット・ミードは、「gender」という用語を「社会的・文化的性」という意味で用い、ジェンダー研究を行った先駆者とされている。1928年に、彼女はサモア諸島におけるフィールドワークによって、サモアでは競争も抑圧もなく性が解放されているがゆえに青年期のストレスや葛藤がないということを『サモアの思春期』(Coming of Age in Samoa)という本にまとめた。


しかし、このミードのサモア研究に対しては、1983年に、デレク・フリーマンによって『マーガレットミードとサモア』(Margaret Mead and Samoa)の中で、徹底した批判が行われている。その他にも、ミードの研究には問題点が多く、今日では、ミードの研究はデタラメだらけであることがわかっている。しかし、日本の女性学や文化人類学などの分野では、フェミニストを筆頭に、いまだに、マネーやミードの学説をもとにしたトンデモ学説を吹聴しているものが少なからずいるようだ。
ミードの幻想(サモア編)
ミードは完全に否定されている!


知的誠実さを欠いたフェミニスト

ネイチャー(nature、生まれ)とナーチャー(nurture、育ち)は両方とも重要であり、どちらか片方に偏った考えは、しばし極論となり悲劇を招く。ネイチャーに偏れば優生思想になる。一方、育ちに偏れば(氏より育ち)、人の性でさえ環境によって簡単に変えられると錯覚させ、ジェンダーフリー運動など日本のフェミニストのおかしな行動に駆り立てる原動力にもなりうる。日本のフェミニストは、目的のためには手段を選ばない。例え、反駁された学説でも、悪びれもせずに堂々と主張する。イデオロギーによって強迫観念をまとったフェミニストに、学問に対する知的誠実さは、望むべきもないのだろう。

ジェンダーフリーの検閲思想

more...

theme : 擬似科学
genre : 学問・文化・芸術

tag : 社会科学

フロイトの学説と親和するフェミニズム運動

ジュディス・ハーマンの学説

PTSD(Post-traumatic stress disorder;心的外傷後ストレス障害)という言葉を聞いたことがある人も多いだろう。PTSDとは心に加えられた衝撃的な傷が元となり、後に様々なストレス障害を引き起こす疾患の事だそうだ。俗にいうトラウマ(心的外傷)が、深刻になったものと思えばいいだろう。日本でPTSDが話題になったのは、湾岸戦争症候群などともに言われだしたのが最初だろうか。


1980年代以降、心的外傷が精神疾患を引き起こすというフロイトの初期の理論を安易に援用し、抑圧された性的虐待の記憶を引き出せば精神疾患は治ると考えた未熟なカウンセラーが催眠療法(アミタールなど催眠系の薬物を利用したものもあった)を行い始めた。この分野の権威であった精神科医ジュディス・ハーマンも催眠療法を勧めた。ハーマンらの動きに対し多くの人は賛同し、性的虐待記憶は一種のブームとなった。


その結果、1980年代から90年代にかけてアメリカではカウンセラーの誘導によって「幼児期の性的虐待」の抑圧された記憶が「甦った」と主張する人々によって、多くの親たちが子どもに性的虐待で訴えられるという事件が相次いだ。当初は、その多くが勝訴し、多くの父親が投獄された。


1988年には、エレン・バスとローラ・デイビスの著書『The Courage to Heal』(邦題『生きる勇気と癒す力』)が出版される。この書物は虐待されたと感じているなら虐待されていると主張し、読み方によってはあらゆる「生きにくさ」は幼少期の性的虐待記憶にあるというように読めるものであった。このために、多くの人が思い出したがるようになった。


中でも、1989年のジョージ・フランクリン事件では、父親が友人を強姦して殺害した記憶を衝撃のあまり抑圧していた女性が20年後にカウンセリングをうけているうちにその記憶が甦って、父親を殺人容疑で訴えている。1990年には、ジョージ・フランクリンは殺人罪で有罪判決を受けたが、その決め手となったのは実の娘の証言だった。その後、この判決は上訴審で覆されている。


この審理に鑑定人として召喚された「偽造記憶」の専門家E・F・ロフタスは、原告女性が「思い出した」とされる内容がすべてメディアですでに報道されていた情報(誤報も含めて)から構成されていることを論拠として、彼女の言う「抑圧された記憶」なるものが、原告女性がカウンセラーの誘導によって創作した「物語」ではないのかと疑義を呈して、ハーマン理論を批判し、アメリカで一大論争を巻き起こした。


性的虐待の問題はフェミニズム運動とも深く関わっており、そのため、ロフタスが、記憶研究の立場から「抑圧された記憶」の正確さに疑いをさしはさんだ途端、ロフタスはフェミニストたちから旧弊な父権主義者として攻撃されることになった。


一方、ジュディス・ハーマンは、1992年に『心的外傷と回復』の中で、PTSDと呼ばれる精神的な障害の主因が「抑圧された記憶」(その多くは幼児期の親によある性的虐待)であるという理論を掲げて、九十年代に全世界で圧倒的な支持を受けた。PTSDが精神医学的な疾病単位として認められるようになった背景にはフェミニストの熱心な運動があった。


しかし、1990年代初頭は「虚偽記憶」の可能性が重視されマスメディアも多くこの話題を取り上げ、1990年代半ばに入り無罪の親がさらに脚光を浴びることになった。ハーマンの賛同者らはそれに対して手紙などを用いてロフタスを脅迫する事態となったが、ハーマンが勧めた催眠療法は様々な問題点があるとされ、1995年からこれを医療事故とみなし訴訟が始まった。


その後1997年にはカウンセラーが催眠により性的虐待の記憶を呼び戻す治療法(すなわち、すべての記憶を取り戻さなくては健康は回復できないという考え)はアメリカ心理学会ではほとんど支持を失った。この後2000年ごろまでこの問題はくすぶり続けたが回復記憶セラピー(RMT=en:Recovered memory therapy)が非常にまれなものとなった事でこの論争は大体決着がついた。こうしたセラピーを通じて思い出したが後に性的虐待をされていなかったと認識した人は何百人にも上った。


ちなみに、ニューヨークのフェミニストでUFO研究家、かつ心理学者でもあるナオミ・ウルフバーグは「アメリカ女性の10人に1人が、過去UFOに誘拐され、その半分つまり600万人が何らかの性的虐待を受けているのです」と語る。彼女によれば記憶のとぎれ、身に覚えがない打撲傷、性的欲望の喪失、無力感、飛行の恐怖、蛇嫌い、罪の意識、覚えのない妊娠のうち5項目以上が当てはまれば被害者といっていいという。

more...

theme : 擬似科学
genre : 学問・文化・芸術

プロフィール

TheorySurgery

Author:TheorySurgery
社会科学と疑似科学の際どい境界線を探りながら、文系と理系の学問の乖離やらを考えています。分光学を視点として温暖化懐疑論も展開してます。

温暖化論を学ぶための入門用ホームページつくりました。↓ ご意見承ります。
| HP | BBS | MAIL|
コメントの返事は遅めかもしれませんが、コメント、トラバ、リンク、議論など、できるだけ対応します。

最近の記事
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ブログ内検索
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
Favorite song

・Jeff Beck & Jennifer Batten
What Mama Said
・The Black Crowes
Remedy
・Jimi Hendrix
All Along the Watchtower
・Jeff Buckley
Grace
Mojo Pin
・Yardbirds
幻の十年
・Arctic Monkeys
A view from the afternoon
・Jefferson Airplane
White Rabbit
・Beatles
Helter Skelter
・Bad Company
Wishing Well
Joe Fabulous
・Cream
I Feel Free
Crossroads
・Montrose
I Got the Fire
・Eric Clapton
Forever Man
・AC/DC
Dirty Deeds Done Dirt Cheap
・Johnny, Louis & Char
Finger
・Rock'n Roll Standard Club Band

QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード
管理人ホームページ

マスコミに踊らされないための地球温暖化論入門
温室効果ガスの分光学:励起状態ダイナミクス
水蒸気フィードバックと気候感度の妥当性
コンセンサスとは
お勧め図書

管理人掲示板

Eco-logical is non-logical:BBS

World Climate Widget
温暖化懐疑論サイト

『環境問題』を考える
思えばバカな企画だった
ひと味ちがうリンク集
温暖化は進んでいるか
いわゆる「温暖化防止」の罵倒論
地球温暖化は人類の責任ではありません

太陽活動と気候の関係
太陽関連

ひので(SOLAR-B)
ようこう(SOLAR-A)
SOHO (探査機)
宇宙天気ニュース
太陽地球環境研究所
「太陽」に関連したホームページ
J-STORE(明細:黒点数の予測方法)
宇宙の科学 第3章 太陽
The Sun in Motion

温暖化関連
環境団体とか

反捕鯨団体あれこれ
動物保護運動の虚像
クジラ戦争30年
World Hunger: Twelve Myths
ゴールド・トーマス『地底深層ガス』

リンク
フリーエリア

環境問題が解決しないのは、何で?
オーロラの旅
日本の古本屋
オンライン書店比較サイト
The Internet Journal of Vibrational Spectroscopy
Science和文要約
Nature Asia-Pacific
サイエンスポータル
日英・英日機械翻訳(科学技術分野)
エキサイト翻訳
Yahoo!翻訳

疑似科学など

「科学とニセ科学」レジュメ(ver.2)
疑似科学批評(マイナスイオンその他)
ブレジンスキー 『大いなる失敗』
Skeptic's Wiki
OPEN UNIVERSE of the Japan Popper Society
懐疑論者の祈り

最近のトラックバック
MUSIC LINK

脳みそサラダ外科

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。